今年最初の田植えをしました。
強風に激しくなびく苗、決して早送り画像ではございません!
本日の主力は田植え機操作デビューの娘。

夫から扱い方の説明を受けて、泥田の中をたくましく往復。

うちんくの田んぼは全部で
18.9aです。
大小4枚の田んぼで、一族が食べる米と餅米が合わせて
約900〜1,000kgばぁ作れます。
年間の経費として、
苗代、肥料代、籾摺り代、農機の修繕費、燃料代、米袋代など、
合わせて22万円ばぁ掛かります。
キロあたりにすると
約240円。
「安い!」って一瞬思われるかもしれませんが、
ここには人件費も機械代も入ってはいません。米作りには真冬以外、何かと手がかかります。
春、荒田おこし・水を入れての田おこし・代掻きをして田植えの準備。
初夏、田植えを終えたら水草との戦い。
日々の水の管理も欠かせません。
石を積んだ段々畑やから、モグラの悪さにも対応せんといかん。
夏場、畔の草刈りは2〜3週間に一度はやらんとすんぐに草ボーボー。
秋、稲刈り前に山から竹を切り出してハゼかけの準備。
稲刈りした稲はハゼかけにして天日干し。
稲穂が十分に乾いたら脱穀して、ハゼの解体。
藁は一部を保管、その他は藁切りでザクザク切ってばら撒き、
冬が来る前に耕運機で耕して田んぼの肥やしに。どれも全然嫌じゃない、むしろ好き。
パソコンに向かってのデスクワークが続いたりした時こそ、
田畑の作業で精神的に解放されて癒されまくってます。
「農家」ではないので呑気なもんです。
米作りには、
・田んぼを耕すトラクター(300万ばぁする)
・周りを耕したり小回りのきく耕運機(10〜20万ばぁ)
・田植え機(2条植えで60万ばぁ)
・稲刈り機・バインダー(50万以上する)
・脱穀機(安うても80万以上)
米農家でなくとも、自家用の米を作るにこればぁを揃えちょかないきません。
それぞれの機械が10〜30年ばぁでちゃがまって買い替え時が巡ってくる。
こじゃんとお金がかかるし、保管しちょくには場所もいる。
田植え機・稲刈り機・脱穀機は他に使い道がなく、
年に一度しか使わんのに、これがなかったら困る、非常に困る。
というわけで、キロあたり240円に機械代足しただけでも500円はゆうに超える計算。
これに人件費を加えたら????
昨年から米価格が高騰と騒がれ、
スーパーで売られゆう5キロ4000〜5000円が高い高いとニュースになりますが、
米を作っている側からしたら、実はとても真っ当な価格やなぁと思ってしまうのです。
値上がりしている分がちゃ〜んと農家に還元されてたらええがやけんど。
あちこちの山里で、耕作放棄地が年々増えています。
農家さんがお米を作ってもそれに見合う収入につながらんきやと思います。
米農家さんの生業を守ることはとっても大事、シュッと政治も動いてもらいたい。
もひとつ、ちんまい田んぼで自分くの米を作りたいっていう営みにも、
何かしらの助けがあれば、やりたい人はいっぱいおるろうに、と思うたりするがやけんど。
うちは「農家」ではないので「業(なりわい)」にはしていません。
みんなで米を作ることをしよったら、
「生態系を守れるでねぇ」
「環境にえいことに繋がるはずよねぇ」
「大好きな景観も守れるでねぇ」
「こどもらぁにとっても、えい体験がさせちゃれる」
「家族の絆も深められる!」
「何より、美味しいお米がいっぱい食べれる!」と、それなりに意義を見つけ、いいことだらけやと思うて続けています。
水が張られた田んぼに、山の緑が映る美しいこの風景が、
あちこちの山里で継続されることを願いながら、
今年も田植え作業に勤しむのでした。
クリック、そっといただけたら幸せ。
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posted by moco at 01:25| 高知 ☁|
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