元旦の記事で「正月皿鉢」と「蒸し鯛」をご紹介しました。
同じ高知県でも地域によって「必ず用意する」料理は異なるかと思いますが、
私の故郷(実家)で毎年作ってきたのはこんなラインナップ。
いくつかの料理は「クックパッド〜ふるさとの台所」に詳細レシピをご案内してますので、
リンクさせちょります^^v
何はなくとも「鯖の寿司」、必須アイテムです。
親族と知人ら20人を超える正月お客、組物の皿鉢は2枚用意するので、
姿寿司は最低2本。
食べにくい頭や尻尾は、翌日火鉢で炙って食べたら趣一変!
大好物の一品となります♥
他に「ひっつけ」と呼ばれる、5枚おろしにした鯖の棒寿司を12本(3尾分)。
皿鉢に寿司を切りながら盛り付ける作業のことを「切り込み」とか「盛り込み」言います。
中央に大きく飾り切りをしたハランをあしらい、高さのある姿寿司をデンと置く。
頭と尾は立てて、両側から挟むように。
ハランを一枚挟んで手前にひっつけを二段重ねました。
姿寿司の向こう側には巻き寿司を並べてみました。
左から筍寿司、玉子巻と海苔巻、白板昆布寿司(しろいたこぶずし)。
玉子巻と海苔巻の芯は味をつけて煮た、
ゴボウ、人参、ホウレン草、干し椎茸、かんぴょう、スマキの6種。
海苔巻の奥に見えているのが白板昆布寿司です。
高知県西部は黒昆布、東部は白昆布が主流で、どちらも芯の具はありません。
ひっつけの左から順に時計回りで、
「バイ貝の煮たの」チャンバラ貝にする年もあります。
「海老の甘辛煮」腰が曲がるまでの長寿を願うもの。
「伊達巻」実は初挑戦、出来はいまいち^^;
「腹子の煮付け」メルルーサの卵を生姜をきかせて煮ます。
地味ながら皿鉢料理には欠かせぬアイテム!!
「酢カブ」小さな子がいるので唐辛子抜き(好物なので)
「昆布巻き」刺し身のナイラゲの端っ切れを使います。
「羊羹」前菜、寿司、酒のアテ、そしてスイーツまでもが一皿に組まれるのが皿鉢料理。
あん餅のあんこを作る際に取り分けておいた小豆に、
赤寒天を溶かして砂糖を混ぜ、固めたものです。
酢の効いたもんをアテにして飲みゆう合間にこんな甘味を頂くと、
「口が変わる」とゆうて実に嬉しいのです。
「大丸」デパートの名前じゃありません(笑)
これまた皿鉢料理のスタンダードアイテム、目出度さを表す練り物です。
ゆで卵が丸々入ったかまぼこ、ゆうたらえいろうか。
「栗きんとん」栗の甘露煮を包んだきんとんの色はクチナシで色付け。
なんとこれ、実家の庭に育つ木からちぎってきて鍋に入れた!
洗いゆう間に指先が橙色に染まるくらいです、すごい。
鍋に入れた途端に鮮やかな色が滲み出てきてビックリ!!
柔らかくなったらマッシャーで潰し(裏ごしはせんかった)、
栗の甘露煮の汁を加えて伸ばして塩で引き締める。
少し取り分けたきんとんに抹茶を混ぜて二色仕上げにしました。
組物に並んで人気の皿鉢は「ナマ」、刺し身です。
ナイラゲとハマチ、葉にんにくで作った「ヌタ」を添えて。
畑で抜いてきたばっかりの葉ニンニクは、みじん切りにした後フードカッターで更に細かく。
入りゴマをすったところに加えてさらにペースト。
これに酢味噌を加えたら「ヌタ」、
おからと豆腐を加えたら「蒸し」のタネになります。
「ナマ」も皿鉢を2枚、組物2枚とともに並べたらその他の料理を合間に並べていきます。
暮れに頂いた石鯛を昆布締めにしちょりました^^
鶏肉をたっぷり使った「筑前煮」はワカモノに人気。
もうひとつ「鯨の煮物」も人気の料理です。
ウチはすき焼き風の味付けですが、クックパッドには鯨のお煮しめバージョンを紹介。
越知町に伝わるのは「大平かぶと鯨の煮物」です。
いずれも「大きなもんを食べて年越しをして縁起をかつぐ」ための鯨料理、
土佐らしい食文化やと思います。
お正月といえば「黒豆」ですが、今年も母が育てた銀不老豆で作りました。
もちろん「数の子」も忘れちゃいません。
12月28日から始まる正月料理の準備、
元旦に「正月お客」を延々と賑やかに楽しみ、
二日目・三日目は箱根駅伝を見もって「残(ざん)」をのんびり頂く。
一年で一番台所に立つ時間が長い数日は、こじゃんと疲れも蓄積する。
超手間がかかるし時間かかるし費用もかさむ^^;
けんど、この手間暇こそが「文化」なのだなぁとしみじみ愛おしく思えるのです。
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2019年01月15日
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