「一流料理店の料理人さんらぁでも、
蒸しをつくれる人はなかなかおらんなったぞね」
とは「土佐伝統食研究会」の松崎淳子先生。
それは材料が手に入りにくくなった訳でもなく、
とてつもなく高度な技術が必要な訳でもなく。
「いよいよ、こじゃんと手間が掛かるき」
「蒸し」とは、皿鉢からはみ出すくらいの鯛に具を詰め蒸したもの。
ハレの日をひときわ華やかに飾る土佐伝統のご馳走料理です。
この、こじゃんと手間の掛かる料理を作り続けられているのは、
「大好物だから食べたいのだ!」というくいしんぼ根性のなせる技
作る上での最初の難関は、
堅い堅い鯛の骨と格闘し、
“骨を腹側につけたまんま背開きで三枚におろす”
という作業。
これはとても私には手におえません
大晦日の朝一番に包丁を研いでこの難作業に挑むのは、
今年78歳になる父です。
捌いた鯛は塩をして一晩蔵の中で寝かしちょきます(冷蔵庫には納まらんw)
さて、具材づくり。
ニンニク葉一束を刻んでフードプロセッサーに。
たっぷりのすりゴマにニンニク葉を加えてさらにすりこぎで練り練り、
う〜んと固い木綿豆腐を加えます。
おからと卵も加えたら、砂糖やみりんで甘く味付けます。
一晩寝かせた鯛の背からむぎゅむぎゅ詰める。
腹がぷっくり膨れちゃ不格好、
“しゅっとした”姿になるように詰めんといきません。
立派なヒレをべちゃっと寝かせちゃもったいない。
今年は大根作戦が採用されました(笑)
爪楊枝も使う。
これを蒸し器に入れる訳ですが、
取り出しやすいように藁を渡し、ハランを敷いた上に鯛を置きます。
一緒に入れた芋は仕上がり加減をみるためのお供。
小一時間で仕上がるのですが、
この芋が蒸し上がったら出来上がりのサイン
そっと崩さぬように慎重に・・・・・
母とともに、
「そっち持って!」
「せ〜の!」
「よいしょー!」
おお、上等の出来やんか
皿鉢に盛られた鯛を南天や松の葉でお正月らしく飾り付けて、
はい、出来上がり!
鯛の旨味と塩気が具材に染み渡り、たまりません!!
最高の「酒の肴」♪
身をほぐして皿に取り分けるのも私の役目。
骨を除きよって見つけた!
「THE タイのタイ」
エラのあたりにある魚のカタチをした骨です。
一番右のは、もう一尾煮付けた鯛のもの。
蒸したり煮たりしたがやないと取り出せん骨らしい。
焼き魚じゃいかんがやと。
これ、金運のお守りにもなるらしい♪
お正月 財布の中にも 福来る
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2013年01月02日
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47県の郷土自慢のご馳走を食べに来ています。高知県では自慢のかつおの
たたき、姿鮨、そして そして さらに自慢の鯛の蒸し たまりません。