毎年春に賑わうイベントとして定着してきた、
「土佐のおきゃく」
大きな大きなお皿「皿鉢(さわち)」に、
前菜からメインディッシュ、デザートまで盛り込む豪快料理さながらに、
高知のお街がてんこ盛りの楽しさで溢れかえります。
「おきゃく」とは一言でゆうたら「土佐流ホームパーティ」みたいなもん。
老若男女が一同に席について宴が楽しめるよう、
最初からフルコースを皿に盛りつけて出す豪放さが愉快。
また、いつでも大勢のお客さんを招いて「おきゃく」が出来るよう、
昔の家の間取りは襖を外すと座敷が一続きになるように作られちゅう。
正月や神祭の日には、近所を何軒もハシゴして回る強者がいて、
誰でもふらりと入ってきては宴に混ざって飲みよったもんです。
さらに「おきゃく」は食べさせてナンボ、飲ませてナンボ。
箸拳や菊の花など、楽しく飲ます遊びも多様です。
こうして「タダシイ酔っぱらい」が量産されるしくみ(笑)
土佐人の陽気さが育ててきた「おきゃく文化」ですが、
近年それは料理屋さんに行くか、イベントでしか体験できんようになりつつあります。
身近なハレの日の文化であるはずの「おきゃく」が、
人々の暮らしから縁遠くなっていきゆうのに、
イベントとしての「おきゃく」の魅力を今後高めていくことができるがやおか?
胸を張って「おきゃくは土佐の文化です!」って言える土佐人でありたい!!
そんな思いがあって、
実家の正月おきゃくは手づくり皿鉢にこだわってみたり、
数年前にはブロガー仲間を誘って「手づくりおきゃくに挑戦!」なんて企画も実施。
仕事で関わった観光メニュー開発にも「みんなで作るおきゃく」を取り入れてみた。
で、来週。
実家の記念すべき祝い事を開くにあたって、
「ホテルやパーティ会場でやるがやのうて、
自宅座敷で“これぞ土佐のおきゃく”をやろうや!」
父や母、家族親族大賛成♪
わくわくと準備を進めているところです。
しばらくの間、蔵の中で眠っていた道具類が陽の目を見ます。
もの据え、お膳、皿鉢、赤箸・・・
どんな感じになるか並べてみたり。
招待客の皆様がちゃんと座れるか、座布団持ってあーでもないこーでもない^^;
パズルのように席を構える作業すら大笑いしもって。
冬場と違って初夏の陽気の季節です、
お料理は前日の作り置きなんてできんやろし、当日準備するなんて無謀やろうと。
ここは仕出し屋さんに頼もうかと思いよったけんど、
「ありきたりの皿鉢じゃ面白うないでねぇ、
海老フライや唐揚げの入らん、
土佐流の御馳走皿鉢を並べたいよねー」
そこで、大好きな「草や」さんに出張料理人をお願いすることにしました。
「御馳走」って言葉のそもそもは、
遠くから贅沢に取り寄せたものではなく、
辺りを駆け回って集めた食材で、立派に料理を作ってもてなすことだそうな。
「草や」さんには先日の定休日にわざわざ実家まで足を運んで頂き、
周辺の畑をぐるりと見て回りメニューの打ち合わせ。
実家の畑で採れた瑞々しい野菜や米、秋に絞った柚子なども活用し、
あとは「草や」の近所で開かれる「木曜市」の品々を取り入れて。
決して華やかでは無いでしょうが、
素朴な中に土佐らしさ溢れる皿鉢が出来上がるのではないかと、
期待しているところです。
私とムスメ、そして妹たちと姪っ子の計5人の女子チームは、
「お運びさん」として働く予定ですが、
お揃いの衣装をあーしょうこーしょうで大騒ぎ(笑)
兎にも角にも、
一族郎党を巻き込んだ素敵イベントの開催が待ち遠しくてたまらんのです♪
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2011年04月19日
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大家族の昔の屋敷の宴会が目に浮かびます(@^^)/~~~
高校生の頃
椿山の母屋の屋根葺き替えで
職人さんを泊まらせての工事には
親族が交代で宴席の準備に
大わらわだったなぁ(^_^;)
元牛小屋の天井まで積み上げた
一升瓶の木箱が4日で空になったなぁ!!\(~o~)/
もぅ35年も過ぎた昔
我が家を西条市内に新築した祝いに
当時高松に居た私がサーチの注文担当になり
帯屋の料理屋さんの高松支店でお願いして
持ち帰り
ご近所さんや父母の友人達が
珍しさにビックリしたけど
大盛り上がりに騒いだ事が思い出されます(^_^;)
勿論、我が家も襖を除けたら
大広間です(@^^)/~~~
でも!作った大工も初めての経験に
当初はかなり悩ましげでした(^_^;)
お客の準備って大変やけど、人を知ったり、料理や作法を習ったりと自分の財産になるんですよね。
お手伝いが嫌いだったころは「お客様」でいることがよかったのですが、もてなされる側もてなす側の楽しみ方が分かるのがこのお客の醍醐味ではないかしら。
この皿鉢の枚数をみて、私も手伝いに行きたい気分になりました
一定年齢以上の県民(笑)なら誰しも、
家の座敷でおきゃくした記憶があるがかも知れませんね。
おきゃくで知る親戚縁者の顔ぶれやキャラ、
おきゃくで知る宴会の作法、
おきゃくで知る酒文化・・・・
最高に魅力的なコミュニケーションの場ではないかと。
昔話の世界にしちょくにゃもったいない♪
■アンジェラななこさん
この皿鉢、四分の一ばぁながやけんど^^;
20枚近い皿鉢を用意しちょります。
きっと当日の台所は戦場と化す(笑)