四万十のデザイナー迫ちゃんの紹介で出会った北陸製菓の社長と、
九谷焼の器でお食事をした夜のつづきのエピソード。
(復習は→この日記でね)
スナックに行ったんです。
店内の雰囲気はごくごく普通の、こぢんまりとしたスナック。
ま、普通に水割り飲んでカラオケでも歌っちゃうのかな、と。
すると興味深いお話。
「間もなくここに来るママの息子さんは、
とっても絵が上手なんです。描いて貰いますか?」
へ〜、似顔絵とか描いてくれるんだー。
「いえ、描くのは動物の絵なんですが、
それが“あなた”なんです」
どゆこと??
「実は自閉症で、人を動物で認知するんです。」
?????
「彼は相手を動物として認知することで、
人とコミュニケーションを取る能力があるんです」
そんな話を聞かせて貰っているところに、
話題のイラストレーター:松元伸乃介くん登場です。
入って来るなり店の奥と入口の間を脇目もふらず3往復。
私は目を合わすことすらできなかったんだけど、
お店のカウンターにやおら画材を広げたので近寄ってみた。
何か描き始めちゅう。
酔っぱらってる私は不躾にも、
「ねぇ、私の絵、描いて貰える?」
とリクエストしてみた。
すると伸くんは間髪入れずに、
「描いてます。・・・もう描いてます。」
???
彼は下書きもせずに猛烈な勢いである動物を描いてます。
どうやらそれがアタシなんだそうな。
「できました。アナタは猫です。
アナタはガーフィールドです。」

私は彼の目にはこんな風に見えてるんだって!!
とってもPOPで元気そうなオレンジ色の猫です。
しかもアタシの絵だけ名前までついちゃってる

居合わせた人たちみんなになんか、メッチャ納得された。
でも、ホント、いつの間に私を見たんだろう??
ママさんが、
「入ってきた瞬間にきっと目に飛び込んできたんでしょうね、
カウンターに座るなり真っ先にアナタを描き始めていたから。」
って笑いもって解説してくれた。
ちなみに居合わせた他のみんなも次々と。

それぞれが確かに雰囲気ピッタリ。



そしてゾウに見えたらしい迫ちゃん。


伸くんにとって『心を許せる存在』に感じた人はゾウに見えるんだって。
めったにゾウに見える人はいないのよってママさんもビックリ。
すごい洞察力ってゆうか、人の内面を見るチカラに改めて驚いた。
伸くんは相手をしげしげ眺めて考えたりしません。
だって『そんな風』にしか見えてないんだから。
輪郭線は下書き無いのにまったく躊躇せずガンガン滑らか、
100色以上ありそうなカラーペンも迷うことなく選んで、
そして面を塗るのもガーーーーって勢いよくペンを滑らせるんだけど、
まったくはみ出さない!!
創造力も色彩感覚も技術も、


ママさんが「最近は妖怪にもはまっててね」と言うので、
またも伸くんのとこへ寄っていって、
「私を妖怪にして描いてくれる?」
と厚かましいお願いしたところ、
すぐさま仕上げてくれたのがコレ・・・・・

「えーーー、猫又(ねこまた)???

「アナタはガーフィールドです。
ガーフィールドは猫です。
猫は妖怪になったら猫又になります」
確かに


こんな才能豊かな伸くんの存在が、
今の私を支えてくれてるのよ、というママさん。

不幸なことにお一人目のお子さんを亡くし、
自分も後を追おうかと深い悲しみにくれていたところを救ってくれたのが、
幼い伸くんの無邪気な一言だったらしいのです。
もうねー、他のお客さんほったらかして語りこんじゃった二人。
最後はしみじみと大人の時間を過ごした石川の夜なのでした。
オレンジ色の猫又に一票!!
四国人気blogランキング←に参加しています。
ポチッと一押ししていただけると投票完了&順位が確認出来ます

そうかえ、ガーフィールド・・・。
ちょっと、笑えた。
ふてぶてさもある、ガーフィールドちや(--;)
ま、本人納得やき。