2023年04月27日

おひとりさまの休日、軍港クルージング

先日、松本白鸚さんの「「ラ・マンチャの男」観劇のため横須賀へ。

どんな言葉でこの感動を綴れば良いのか最適なワードが探せんばぁ、胸を打つ舞台でした。

よこすか芸術劇場のてっぺんから雨季の滝のような勢いで落ちてくる拍手の圧。

体のうちから訳がわからないほど熱い涙が溢れてきて、マスクの中にたまる涙で溺れそうやった。

いやまさか、溺れはせんけんどよ、そればぁの涙が流れて枯れるか思うた。


翌日。

全くのノープラン、どフリーなおひとりさまの休日。

なんという解放感!

気の向くままに歩くぞ!楽しむぞ!

山口百恵さんの「横須賀ストーリー」を小声で熱唱リピートすると、

♪急な坂道駆け登りたくなったりWW

お寺や神社を見つけては御朱印をいただき、

ドブ板通りの異国感を味わい、

地元の量販店に並ぶ野菜や魚の品揃えに地域性を発見して愉快。


ふと。

目に止まったのは「YOKOSUKA軍港めぐり」の案内板。

IMG_4304.jpeg

横須賀という街をこの後レンタサイクルでも借りて巡ってみようかと思ってたけど、

海から街を見てみるのもえいやん!

と急遽プラン変更。

出航4分前やったけど「お急ぎください」とチケット購入、クルーザーに飛び乗った。

チケット.jpeg

これが実に儲けもんの体験メニューなのでした。

軍艦マニアでもないし軍港に関して何の前知識もなかったのに、

あらゆる角度からぐいぐい惹きつけてくれる船上ガイドさんの案内アナウンスが、

もう最高に面白くて引き込まれまくり。


出航ルートはこんな感じ。

IMG_4305.jpeg

まち案内のガイドさんって、

ご自身の興味を深く掘り下げて「解説したがる」タイプが少なからず・・・

だから、さまざまなジャンルから切り込んで「楽しませてくれる」タイプの方に出会うと、

そりゃもうチケット代の価値が何倍にも感じられるってもん🎶


先ずは右手に見えるアメリカ軍基地を説明してくれました。

イージス艦が何艘も停泊する向こうは「アメリカ」、

スーパーも学校も映画館もゴルフ場もなんでもかんでもある異国の街。

マクドナルドが銀座に日本1号店を出したのよりずっと前から、

ここにはマクドがあったそう。

でもあくまでもアメリカのマクド、テリヤキバーガーはメニューにないがやってw


まぁまぁ大きなイージス艦が小船に見えるサイズの巨艦!

航空母艦ロナルドレーガンが入港してました。

ロナルド.jpeg

全長は東京タワーと同じ332メートル、海上の高さはビル20階分に相当。

東京タワーが横倒しになった長さって想像できます????

でも、すんごい長いがや!と日本人なら大抵納得できる、

東京ドーム◯個分って比較より格段にわかりやすい。

(日本人の相当数が東京ドームに入ったことは無いと思われ)

隣のイージス艦の乗組員数は約300人、

ロナルドには6000人も!!!!

実家のある高知県香美市香北町の人口が4000人ちょいながですよ、

その1.5倍の人が乗っちゅうらぁて、いよいよたまげる。


1日に調理される肉は約3トン、洗濯物も数トンレベル、何もかもが桁違い。

船内にはスタバが出店しているというのにも驚き。

下船時に購入するのは「日本ならではのアルコール」ということで缶チューハイがダントツ人気。

ロナルドレーガンが寄港すると、街のコンビニはじめ全ての店から缶チューハイが消えてしまうんだとか。

ちなみに食事の一番人気は「CoCo壱」で毎日が「行列のできるカレー屋」。

6000人もがいっぺんにやってきて数ヶ月停泊し暮らす訳やからその経済効果たるや。

高知港に立ち寄る外国からの大型客船の観光客がひいとい千人ばぁ来ただけでも、

そりゃもう中心街はわんつくのに、数ヶ月6000人・・・・・。

基地問題は深刻、されど基地があるおかげで潤う恩恵も併せ持つ基地のある街。

色々と考えさせられました。


左手に目を向けると日本の海上自衛隊基地。

フランス海軍の戦艦がやってきてました。

フランス海軍.jpeg

あ、フランスから来たがやないがやって、タヒチの基地から。

入港した当時は軍港クルージングの乗客に向かって機嫌よく手を振ってくれてたそうですが、

日に6回も巡ってくるので飽きちゃって最近はスルーされるそうww

それでも一応みんなで手を振ってみる(ひっとり、チラッと手を振ってくれた)


アメリカもフランスも日本も、軍艦はグレーで塗装されてますが、

何でかわかりますか?

これ「水平線」の色ながやって!

軍艦は海上で一番目立たん色にしちょかないかんわけよ。

ほんでも国によって光の加減や海の色も異なり、

「グレー」にも微妙なニュアンスで違いがあるらしい。

識別番号.jpeg

戦艦の表示番号も近年は目立たぬよう「薄く」塗られる傾向に。

手前が古くて奥の船が新しい、決して色が褪せたわけではなかった!


この船は白とグレーのツートンに塗り分けられた「迎賓船はしだて」

迎賓戦.jpeg

いざという時には「医療船」として出動するため、

船体に赤い赤十字マークを示す際に目立つように半分は白くしてあるそうです。


「塗装」の話にやたら食いついてますが、

このネタも面白かった!

よこすか.jpeg

このゲート、左右の全長は100メートルあります。

そこに「SUMITOMOよこすか」の文字が見えますよね?

一文字の大きさは一辺が約8メートル!

「よこすか」の4文字を書くだけで1000万円、何と一文字250万円もの費用がかかるって!

こりゃ塗り替えも大変やね^^;



「塗装」の次は「燃料」、この船は海のガソリンスタンド「ときわ」。

海のGS.jpeg

何と11000ℓをわずか1分で給油できる能力・・・むぅぅぅ、そのすごさがピンとこないけど、

きっとすごいんだぞ。


最後に潜水艦。

潜水艦.JPG

潜水艦は海底を進む際に見分けがつかぬよう黒。

海上に出るのは夜のみ。

識別されてはまずいので船体に数字も何も表示されていない。

出航予定は機密事項で家族にも明かしてはいけないから、

その日にもんて来るのか数ヶ月後かわからないまま

「いってらっしゃい」と見送る家族って切ないやろなぁ・・・。

最近になって女性乗組員が誕生し、数年後には女性艦長が誕生するかもしれないと。

女性乗組員が誕生したことで積み込んだ真水の使用量が激増。

彼女らが使うのではなく、男性乗組員たちが体臭などを気にしだしてより長くシャワーを使うようになったからだとかw


乗船中ずっと飽きさせないトーク、中身もこんだけ印象深く記憶に残る内容。

いや、これでもほんの一部です。

地域を案内するガイド養成のヒントがてんこ盛りやって、

意義深い45分間なのでした。

横須賀に行ったら是非おすすめです!!!


【YOKOSUKA軍港めぐり】
https://yokosuka-gunko.jp/


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posted by moco at 23:40| 高知 | Comment(0) | TrackBack(0) | 高知の出来事いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする